SHIMANO R9150 DURA-ACE インプレッション(改)
ブログ開設一発目としてはふさわしくないかもしれないが、以前購入し別ブログにて投稿したSHIMANO DURA-ACE Di2である9070系統とR9150系統の比較インプレッションに加筆をしようと思う。
以下は投稿したコピーで赤斜体文字は加筆箇所。
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自分は2016年4月から2017年10月8日の現在までSHIMANO 9070を使用している。
元来飽き性の自分がここまで一つのコンポーネントを使い続けるのは珍しいが、やはり飽き性だけあって所有する1台のコンポーネントをR9150に変えたくなり変えた。
R9150は2018年4月1日まで所有。使用期間は約7ヶ月。
交換したパーツはSTI、FD、RD、バッテリー(BT-DN110)。3点でいいのにバッテリーまで交換したのは自分の使用していたのに互換性がなかったから。旧型内装バッテリー(BTR2)での動作確認。Bluetooth機能はなくなるが変速自体はするようだ。
全て国内正規新品購入品。
以下がR9150を使用していて9070との違いと感じた点。
9070の使用距離が数知れないのに比べてR9150は数十kmしか使用してない。
ファーストインプレッションとして参考程度にして頂ければ幸いだ。
最終的に200km前後走り込んだ。
まずは操作中気付きやすい操作音の変化から。
R9150の方がハッキリとポチ、カチと聞こえる。
ヒンジの位置が変わっていて操作音ではないが押した感じもハッキリとしている。わかりやすい。
シフトアップボタンの下ハンを持った状態からのアクセスがやりやすくなった、気がする。9070との比較しても大きくなった見た目はしてないのだが良くなったと感じる。
単純にブレーキレバー自体の位置がデフォルトで下ハンに近くなったからかもしれない。
シフトアップ、ダウン間のボタンの段差が小さくなった。
グローブ無しの状態では想像以上にシフトミスは少なかった。Di2に慣れてない人なら分かりにくいと感じるかも。
ちなみにグローブ有りでの操作はしてない為、不明。長指グローブ有りでの試乗テストをしたがシフトミスはなし。
(H30 5/21 追記 R9150か9070に乗り換えて100kmほど走ったがシフト感覚に違和感はなし)
導入し試乗するまでST-R9150はST-9070に比べて首部分の”えぐれ”が小さく、eTapに近くなったイメージであった。ゆえに走行中シフターを握った状態でシフターに多少暴れというか単純な握りにくさが生じると考えていた。が試乗してみると特に暴れることはなかった。
9070以上にシフターが握りやすいように加工されているおかげかもしれない。
個人的には9070よりブラケット形状が考えられている?せいか握りやすさに制限がある気がする。理想的な握り方にハマれば楽だがハマらなければ不快感が出るとさえ思う。
シフターの頭を持っての身体の上体を低めた高速巡航時にも特に握りにくさは感じられなかった。
R9150の方がシフターのグリップが考えられブラケットの彫り込みに手が込んでいるように見えるのだが、9070がかなり自分の中では良く大幅な改善は感じない。
ダンシングは”えぐれ”が大きい9070の方がしやすいかも。これも違いは少ない。
前提として両者とも15'GIANT PROPEL ADVANCED SL2に付属するspeedcontrol SLというブレーキでの使用テスト。
ブレーキ時に関しては9070ではシフトレバー付近に手があればレバーの広範囲で軽く引けるイメージであるがそれに比べR9150はその範囲が狭い。普通にブラケットに手をかけた状態で握れば軽いのだが変な位置、例えばレバー中〜上部に指をかけた状態での引きは重く感じる。ライドポジションではない状態での引きも重く感じる。
レバーの湾曲がメカニカル並みになっているのだが引きに大きな違いは感じない。割と9070もまっすぐではないからかもしれない。
隠ボタンは非常に押しにくい。乗ったら変わるかと思ったがそんなことはなかった。
9070の方がゼッタイ良い。慣れの問題。乗ったら変わった。どっちでもいいけど9070はやっぱり押しやすい。
ブラケットが硬い。めくりにくい。 これは意見変わらず。でもR9150はブラケット劣化も少ないかも。
FD
モーター部分の大きさは実測5~10mmほど縦横共小さくなった。。。けど実際の重量は−2gほどの変化
RDもそうなのだが作動音が9070と変わった。良いのか悪いのかは分からない。
FD-R9150からエレクトリックケーブルのカバーが加わり、ケーブルが隠れるようになった。
ワイヤールーティングが下から横に。組みやすさは大して変わらないかな。
フロントがインナー時のアナログのボルトでの調整機構がなくなり、完全にジャンクションAとレバーでの電子調整となった。アウター時はこれまでどおりボルト調整。
でもこれ9070からあった気がする。でも手持ちの9070では出来ないので初体験。
余談だが英 team skyのchris froome選手はバイク自体がF10でコンポーネントもR9150なのだが、チェーンリングにO.symetricを使用している影響かFDのみ9070が用いられている。実使用バイクの写真を見ても特にFDに加工している様子はないのだが超楕円チェーンリングに対して何かFD-R9150は問題点があるのだろうか?
RD
FD同様操作音が変わる。R9150全体に言えることであるが基本的に操作音、変速音がハッキリしている。9070はニュルってしてる。
形状的に最も変化があったRDだが実際20gほど軽量化もしており重量的にも最も変化が大きい。
RDのプーリーケージが縦に長くなり、チェーンのテンションが上がった。調整の問題かチェーンテンションの問題か不明だが同じ変速速度でも変速が早くキマる気がする 。
調整は9070よりシビアな気がする。後輪の取り外しにくさは特に悪くなったとは思わない。
出っ張ってないしドライブトレイン側に車体が倒れてもRD自体に多少の傷はつくだろうが衝撃はあんまり受けなさそう。代わりにペダルが傷つくのかな。
形状変わったことで空気抵抗はどうなったのかな。
シンクロシフトについて
R9150限定というわけではないのだがR9150発売当時からシンクロシフトという機能がロードバイク系統でのDi2でも可能になった。新型バッテリーを使用しソフトウェアアップデートすることで9070や6870でも使えるとのこと(6770で使えるかは不明)
セミシンクロシフトとフルシンクロシフトがあり、自分は状況によって使い分けていた。モードは設定すればジャンクションAの下面にあるボタンを2度クリックすることでノーマル→セミ→フルといったようにモードを変更できる。
セミシンクロシフトはFDがインナーアウターに移動するごとにRDを上下2段づつ変速しギアの重さのギャップを少なくしてくれる。ノーマルよりかはいいな程度。
フルシンクロシフトは自分の使用するギア比を設定で打ち込めば勝手にギアの重さを判断してくれ、何も考えずにインナーロー状態からシフターの重くするボタンを押し続ければ勝手にアウタートップにしてくれる。
アウターロー付近のアウターインナーを繰り返すギアで踏み込みながら変速もしたが、特にチェーンが落ちることもなかった。状況によっては非常に使える機能だと感じた。通常時はセミシンクロシフトでいいと思うけど。
R9150の9070からの大きな変更点としてインナートップにギアがいかなくなった。
デフォルトの状態でアウタートップから左シフターのFDをインナーにするボタンを押しても、RDが9枚目までチェーンを移動させてからインナーに落ちる。
同様にフロントがインナー、リアが9枚目の時に右のトップ側のボタンをおしてもピクリとも動かない。SHIMANO曰く
本変速システムはチェーンテンションが低くなるギア位置には変速されないようプログラムされています。 このため、チェーンテンションが低くなるギア位置に変速させようとした場合には、シフトスイッチの基本操作とは異なる変速動作 をします。
とのこと。
全体的に9070から変える必要はかならずしもないとは感じる。
R8050からシフトレバーの隠ボタンも追加されており、価格的にもR8050の方が全体的にいいかもしれない。
FDRDが若干テキトーになってしまった感は否めないが後々変化等あれば追記していく。
R9150を手放した理由について
主な理由はシフターの横からの見た目がどうしても気に入らなかった為。それに限る。STIだけ9070にする選択もないわけではなかったが、見た目が大きく変わるパーツのミックスコンポはダサいと思う。年式が異なる場合は特に。自分の車体に最新コンポを載せないといけない場合は以後、R9150という選択肢は消えるだろう。